循環器内科

循環器内科について

  • 心臓・血管に関わる病気は
    早期発見と発症リスクを抑えることが重要です

    日本人の死亡原因として、悪性腫瘍(がん)に次いで多いのが心臓や血管に関する疾患です。自覚症状がないまま病気が進行し、違和感に気づいたときにはかなり重症化しているケースも数多く見られます。循環器内科は、わずかな体の変化から病気を見つけ、発症のリスクを抑えることを目指しています。
    「胸がドキドキする」「息が切れる、呼吸が苦しい」など心臓に違和感を覚えたら、早めの受診を検討しましょう。

  • 以下の症状がある方は当院の受診をお勧めします

    • 胸痛

      胸が苦しくなったり、痛み(鈍痛・鋭い痛み)があったりした場合は早めにご相談ください。症状が続く場合は、狭心症や心筋梗塞などの可能性が考えられます。

    • 血圧の異常

      健診結果で血圧の値に異常が出た場合、循環器科の受診を検討しましょう。初期状態ならば運動や食事を改善するだけで、血圧の値をある程度コントロールできます。

    • 動悸・息切れ

      「少し歩くと疲れる」「階段の上り下りで息切れする」「何もしてないのに心臓がドキドキする」などの症状があれば受診を検討してください。心臓弁膜症などの疑いもあります。

当院における
循環器内科の特徴

  • 循環器専門医が的確な診断を心がけ、
    患者様に合わせた治療法をご提案します

    私は循環器専門医として数多くの症例を見てきた経験を生かし、的確な診断、治療を心がけています。循環器の疾患は自覚症状がないまま病気が進行していくのが特徴です。そのため、発症のリスクを抑えるには定期的に健康診断を受けていただいたり、少しでも体に変化があったら専門の検査を行っていくことが欠かせません。

    ぜひ気になることがあれば、早めにご相談ください。心臓病との関わりが深い生活習慣病の改善も含めて、一人ひとりの患者様のお体の状況に合わせて、適切な治療法をご提案します。
    ※より専門的な診断・治療が必要な場合には、速やかに近隣医療機関の適切な専門医をご紹介致します。

  • 循環器に関わる疾患の予防に努め、
    患者様の健康寿命を伸ばすことを心がけます

    心不全や心筋梗塞などの心臓病は、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病に起因する動脈硬化を基盤とします。発症後は日常生活動作能力(ADL)を低下させ、生活の質(QOL)を大きく損ないます。

    また脳梗塞の約30%は不整脈(心房細動)が原因となっており、心臓病と同じく発症後はADL・QOLが大きく低下します。当院ではそれらの疾患を未然に防ぎ、健康寿命を伸ばすことを最大の目標として診療します。

当科で診療する主な疾患

循環器内科で診療する主な疾患をご紹介しますが、あくまでも一部の疾患です。
心臓に少しでも違和感のある方は、ぜひ心臓病を専門とした当院までお気軽にご相談ください。

  • 心不全

    心不全とは「心臓が悪いために息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気です。」と定義されています。

    心不全の原因となる疾患は以下が挙げられます。
    1.心臓の筋肉の病気(高血圧性心筋症、虚血性心筋症など)
    2.心臓弁膜症(大動脈弁狭窄症など)
    3.不整脈(心房細動など)

    当院では、心不全につながる高血圧などの生活習慣病を治療し、心不全を未然に防ぐことを目指しています。また、心不全を発症してもなるべく元の生活に戻れることを目標に、循環器専門医の経験を生かし、心不全治療を行っていきます。

    心不全の症状

    心不全は、左右いずれの機能が低下するかで疾患の分類が変わってきます。

    右心不全 全身から心臓へ戻ってきた静脈血を肺へと送る力が弱くなっている状態です。右心不全はむくみや肝腫大などの症状を引き起こします。
    左心不全 左室から大動脈へと血液(動脈血)を送り出す力が弱くなっている状態です。左心不全は息切れや呼吸困難などの症状を引き起こします。
    両心不全 左心不全が続くことで、右心室へも負荷がかかり、右心不全も併発している状態です。心臓全体の機能が低下します。
  • 虚血性心疾患(心筋梗塞)

    虚血性心疾患は心臓に3本ある冠動脈のいずれかが狭くなったり、閉塞することによって発症する疾患です。

    高血圧、高コレステロール血症、喫煙、糖尿病などの生活習慣病は動脈硬化を引き起こし、虚血性心疾患(心筋梗塞)の原因となります。心筋梗塞は命に関わる大変な病気です。

    私は、循環器内科専門医として多くの心筋梗塞患者様の診断・治療に携わってきました。過去の経験を生かして生活習慣病をしっかりと治療し、心電図や採血検査、心臓超音波検査などでその発症の兆しを早期に発見を目指します。そして、心筋梗塞を未然に防ぐことを目標に治療していきます。

    冠動脈について

    心臓に酸素と栄養を供給する血管が冠(状)動脈です。冠動脈は心臓から出る大動脈の根元を流れている、左右一体の血管です。心臓に巻き付くように流れています。右冠動脈、左冠動脈に分かれていて、左冠動脈はさらに左前下行枝と左回旋枝に分かれているのが特徴です。

    動脈硬化について

    通常血管は血液の流量に合わせて柔軟に伸縮する性質があります。しかし動脈硬化が進むと、血管のしなやかさが失われて、血栓が生じたり、破裂したりするリスクが高まります。障害が生じる箇所によって、「心筋梗塞」「脳梗塞」「大動脈瘤」などの深刻な症状を引き起こします。

  • 末梢動脈疾患

    少し歩くと足の痛みのために歩けなくなり、
    しばらく休むとまた歩けるようになることを間欠性跛行と言います

    原因として整形外科の病気である腰部脊柱管狭窄症が有名ですが、下肢血管の動脈硬化が原因となる末梢動脈疾患の可能性もあります。

    末梢動脈疾患は血圧脈波測定という簡便な検査で診断がつきます。間欠性跛行の症状がある場合には、ぜひ内科にもご相談ください。

  • 睡眠時無呼吸症候群

    呼吸が止まるだけではなく、
    心臓・血管・脳に大きく負担をかける病気です

    睡眠時無呼吸症候群は高血圧、不整脈などの疾患に関係があると言われています。無呼吸の回数が多くなればなるほど、重症化リスクは高まります。家族にいびきを指摘された方、日中の眠気が気になる方はぜひご相談ください。

  • 失神

    失神は脳の病気と勘違いされやすいのですが、基本的に失神は脳の異常で起きるのではなく自律神経や心臓の異常で起きる病気です。

    原因疾患を大きく分類すると、自律神経が関与する反射性失神と起立性低血圧、心臓の異常、特に不整脈が関与する心原性失神に分類されます。

    心臓が原因の心原性失神は、失神全体の約10%と頻度は決して高くはないのですが、見逃すと命に関わる高リスクな失神です。一時的に意識を失ったことがある方は、当院を受診することをお勧めします。院長は以前所属していた聖マリアンナ医科大学東横病院で失神外来を担当し、現在も同施設で失神の研究を続けています。失神でお悩みの方は、ぜひご相談ください。

    失神外来について